きせき


「うぅー……ちょっと休憩!!」

真面目に航太の言いつけを守っていた私だったけど、さすがにちょっと疲れてしまった。

第2部の途中で映画を一旦停止して、その画面をテレビに切り替える。

「あれ?」

切り替えたテレビの画面には、ここ最近、売れっ子の航太の姿。

「また出てるしっ!」

笑いながらそう言って、番組表を確認する。

それはどうやら、トーク番組だったみたいで……。

「航太がトークとか」

――だけど。

思わず苦笑して、もう一度視線を向けた番組表には、“生放送”の文字。

航太、練習って言ってたのに。

急に予定が変わった?

そんなことを思っていた私の耳に届くのは、芸人で人気司会者の楽しそうな声。

『サッカーの話題はもちろんのこと、その他のことでも話題になってる宮崎選手ですが……。今日はその辺も、色々突っ込んで聞かせていただきますよー!!』

『……はい。ちゃんと話すつもりで来てるんで、大丈夫ですよ』

そう言って、苦笑いをする航太が画面に映し出されていた。

「なに……これ」

唇に当てた指先はヒンヤリと冷たくて、心臓がドクドクと音を立てて騒ぎ出す。

航太のあのインタビューの後、マスコミはこぞって“航太の彼女”のことを取り上げた。

もちろん、そこに私の名前が挙がることはなかったけど……。

この司会者は、きっとそのことを言っているんだ。