きせき


「次は勝てそう?」

一通りくだらない話をした後、やっぱり気になる質問を口にした私。

「どうかな。何たって、向こうは世界ランク1位だからな」

航太は真面目な声で、フッと息を吐き出しながらそう言った。

だけど航太はやっぱり航太で……。

「でも、負けるつもりはないよ。いつだって勝ちたいと思ってる」

強く、そう言い切ったんだ。

「そっか」

「おー」

「……」

「……」

「なぁ、」

「んー?」

少しの間を挟んで、私の耳に届いたのは、航太のそれまでとは少し違うトーンの声。

「今度は、ちゃんと守るから」

「え?」

「だから、何があっても俺のこと信じて」

「……」

突然の航太の発言に、言葉に詰まって何も言えなくなってしまう。

だって、一体何の話?

「美青?」

「う、うん?」

「信じられる?」

「……」

“信じられる?”

そんなの、決まってる。

「うん」

航太が何を言いたいのかは私にはわからなかったけれど、きっと彼は、私達のこれからのことを考えてくれているのだと思った。

だから――……

「信じてるよ。航太のこと」

「……」

「もう、ずっと昔から」

私は笑って、そう言えるんだ。