きせき


その歓声は、間違いなく今日の試合で一番大きなものだった――……。

耳が痛くなるほどの歓声と、揺れるスタンド。

周りのサポーターは歓喜に沸いて、抱き合いながら喜んでいる。

一斉に焚かれるフラッシュの光の中。

航太が、力強く、そのこぶしを突き上げて……

そしてその手を開き、目を細めながら私を見つめた。

――それはまるで、あの頃と同じ。

私はただ、嬉しくて。

あなたの勝利も、今こうして、あなたの傍にいられることも……。

だから私は、そんなあなたに最高の笑顔を送る。

あの頃よりも、もっともっと大きくスタジアムに響く“宮崎コール”の中、航太はゆっくりとスタンドを見上げる。

チームメイトに囲まれながら嬉しそうに笑う姿に、あの日、駅前の大きなスクリーンで見た、苦しそうな航太の姿を思い出した。

ひとりで戦っている航太の姿。

でも、今は違う。

あなたの周りは、こんなにも温かい。

「……っく」

泣きたくなんかないのに、こらえきれなかった涙がボロボロとこぼれ落ちる。

「佐々木さんっ!? ちょっと大丈夫!?」

私のあまりの号泣っぷりに驚いた佐藤さんが、カバンから慌ててティッシュやらハンカチやらを、ポイポイ出してくるから、

「大……丈夫です……っく……うぅー……っ!!」

“大丈夫”

そう言ったのに、またいっぱい泣けてきたんだ。