きせき



――第2戦。

キックオフを待つ俺は、おもむろに空を見上げた。

今日は珍しく雨が降った。

午後には上がったけれど、夜になって気温が下がったために霧が出て、軽く靄《もや》のかかるスタジアム内。

空には、気持ち悪いほどに美しいおぼろ月が浮かんでいた。

ほんの少しざわつく気持ちを振り払うように、俺は大きく息を吐き出す。

昨日あれから、俺の言葉に、少し恥ずかしそうに笑った美青は、

「絶対に勝って」

そう言ったんだ。

きっと、いつも俺の気持ちを強くする、あの真っ直ぐな瞳で。