きせき



「すごい人だなぁ……」

普段からたくさんの人が行き交う空港は、この日、さらなる混雑を見せていた。

たくさんの歓声と、それを押さえる警備員。

収まることのない、無数のカメラのフラッシュの光。

その中を歩く航太の姿を、私は少し後ろから眺めていた。

「すごい盛り上がり方ですね」

「そうだなー。まぁ毎回のことではあるけど、4年に一度のサッカーのお祭りだからね」

隣を歩くのは、まるでその空気を楽しむように笑うお兄さん。

「そっかぁ。4年に一度なんですもんね……」

“頼むぞ宮崎!!”
“宮崎さん、頑張ってーー!!”

そんな声に、ほんの少し笑って応えた航太は、ゆっくりとゲートをくぐり抜けた。