真面目にそんなことを考えていたのに――……。
「もういい。寝る」
パッと顔を上げた航太は、やや不貞腐れた表情で、そんなことを言い放った。
「はっ!? 試合観ないの!?」
急にそんなことを言われた私は、あまりにも驚いて。
素っ頓狂な声を上げてしまった私をチラリというか、ジロリと見た航太は、試合は明日見て、今日は寝るというその姿勢を崩さないようだ。
その挙げ句……
「俺、今日何かおかしいし。これ以上起きてると、また変なことが起きる」
なんて、オカルトめいたことまで言い始める始末。
せっかく航太の解説付きだったのに。
彼の言動に口を尖らせた私だったけど――……。
航太が次に取った行動に、思わず黙り込んでしまった。
「ほら! もう寝るぞ」
そう言って私の手を掴んだ航太は、片方の眉を下げて笑って、戸惑う私に言ったんだ。
「大丈夫。情けなさすぎて、もう何もする気が起きないから」
そんな彼の言葉とは裏腹に、どんどん速まる私の鼓動。

