美青がこの部屋に来たのは、何年振りになるんだろう?
5年も10年も経ったわけじゃないのに、こんなにも長く感じたのは――……。
それだけ美青がいる生活が、自分にとって当たり前になっていたから。
またいつか、そんな日が来るんだろうか?
「やっぱ、眠れねぇよな……」
頭を抱え、テレビの光だけがチカチカと明滅するその部屋でボソッと本音を漏らした俺は、カバンの中から試合のDVDを取り出してプレーヤーの再生ボタンを押した。
今回の韓国戦で、稜は“自分のミスで”って言っていたけど、実際は誰か一人だけのミスなんかで負けるはずなんかなくて……。
もし点を取られたら、取り返せばいい。
でも、取り返せなかったから負けたんだ。
緑色に光る画面を見入る俺の耳には、いつの間にか、降りしきる雨の音も聞こえなくなっていた……。

