きせき


ずっとずっと。

航太には、あの話はしちゃいけないんだって思っていた。

私がそれを話すことで、航太は協会から――サッカーから離れちゃうんじゃないかって……そう思っていたんだ。

でも、航太は私なんかが思ってるよりもっともっと強くて、そして優しいんだ。

きっと、広い視野で、たくさんのものを見ている。

たとえ自分と対峙する人がいたとしても、きっと航太なら、きちんとその人と向き合うのだろうと思った。

自分のためにも、その人のためにも、一番いい方法を探すのかもしれない――……。

「なんか私、解ってなかったのかも」

「え?」

「あの時、航太の気持ちをちゃんと聞くべきだった」

真っ直ぐ前を見て、ほんの少し笑った私に、鼻まで真っ赤にしたあけちゃんは言ったんだ。

「今からでも、遅くないでしょ?」

本当にそうだよね、あけちゃん……。