「……」
「……」
座るだけでキイキイと軋んだ音を立てるブランコに座って俯いたまま、何も言わないあけちゃんに視線を向けると、
「ふー……」
緊張しているのか、彼女は小さく息を吐き出し、その視線を上げて、ゆっくり口を開いた。
「今日ここに私が来てること、美青は知らないの」
「え?」
「私が勝手に来た」
「……」
少し風が強まった公園に、また小さな沈黙が流れる。
――何だ?
「何かあった?」
沈黙に耐えきれず、そう口にした俺に、あけちゃんは意を決したように話し始めたんだ。
「美青には、口止めされてたんだけど……」
「口止め?」
一体、何の話だ?
あけちゃんの一言に、心臓がドクドクと嫌な音を立てて動き出す。
話すことを躊躇したのか、一瞬下を向いたあけちゃん。
「あけちゃん?」
促すような俺の声に顔を上げて、何度かゆっくりと頷く。
「美青のことなら、ちゃんと話して欲しい」
目を真っ直ぐ見つめてそう言った俺に、あけちゃんは……
「一つ確認させて」
そう告げたあと、
「航太君は、今でも美青のことが好き?」
静かな声で、そんなことを尋ねてきた。
何だ……急に。
驚いて、目を見開く俺の心を覗き込むように、じっと見つめるあけちゃん。
そんな彼女に、俺は――……
「あぁ、好きだよ。美青以外のヤツのことなんて考えたこともねぇよ」
気持ちを隠すことなく、そう告げたんだ。

