きせき


「美青の優しさだって解って離れたけど、それでもやっぱりすげー後悔したんだよ」

正樹――……。

「美青は、このままでいいの?」

「……」

「それがあいつを幸せにする方法だって、今でも本気で思ってる?」

まるで私の気持ちを見透かすような、真っ直ぐな正樹の言葉に……。

私は、何も言えなくなってしまった。


それと同時に、向こうにいた頃に、あけちゃんから貰った手紙を思い出した。

それに、あの時の航太も――……。


帰国してすぐの頃にテレビで観た、一人で苦しそうにサッカーをする航太の姿。


本当は、ずっと心のどこかで思っていたんだ。

“あの時の私の行動は、間違っていたんじゃないか”って。


だけど、それを認めるワケにはいかなくて……。


「もうそろそろ、いいんじゃねーの? 無理しなくてもさ」

黙り込んだ私に掛けられた正樹の言葉に、視界がどんどん滲んでいって、それを隠すように下を向いた。


そんな私を優しい眼差しで見つめた正樹は、

「泣くなよ。泣いても、俺は慰められないからな」

そう言って笑ったんだ。


ねぇ、航太。

もういいのかな?


私の気持ちを――……。

航太に伝えてもいいのかな?