きせき


「美青ちゃんってさぁ、」


「だから、何だよ」


「翔太くんとデキてるのー?」


「ぶっ……!!」


「……って、おい!! 汚なっ!! 何やってんだよ航太!!」


「お前が変な事言うからだろーが!!」


「変な事なんて言ってないだろー!? ただそんな気がしたから聞いただけだろ!!」



思い切り稜に向かって飯を噴き出した俺は、噎せながら速攻で否定の言葉を口にする。



「付き合ってねぇよ」


「そうなの?」


「おー……。ちげーって言ってた」


「ホントかよ~? 怪しいと思ったんだけどなぁ」


稜的にはただのゴシップ的な興味の対象で、面白いのかもしれないけどさ、俺はそれどころじゃない。


そんな俺の気持ちに気付くはずもない稜は、ちょっとつまらなそうに口を尖らせる。



でもやっぱり、傍から見たらそう見えるよなぁ。


美青とまともに話しさえ出来ない俺と、いつも隣にいる兄貴。



兄貴の言ってた事はホントだと思うけど、やっぱり心の中のモヤモヤはスッキリしないんだよ。