きせき


兄貴の話を聞いた日から、俺なりに頭を整理しようと頑張ったけど、残念ながら、全く無駄な努力に終わった。

気付くと美青のことを考えていて、忘れようとしてるくせに、思考は恋するガキみたいで、ちょっと笑えた。

“会った時、どんな顔すればいいんだ?”とか、“何て呼べばいい?”とか。

そもそも俺、ちゃんとあいつと話せるのか?

会った瞬間の状態が全く想像できなくて、考える→思考停止→考えるのを諦める……の、くり返し。

正直、自分でもちょっと気持ち悪い。

もはや死のスパイラルだな。

でも、こんなにも美青のことを考えながらも、昔の自分とは、やっぱり少し違った。

昔は何よりも美青を優先して考えていたけど、今はサッカーのこともきちんと考えていて。

混乱する頭の中でも、一応“美青”と“サッカー”は棲み分けだか、共生だかをしているらしい。

そんな中――……

協会から全員で一度顔合わせをするという連絡が入ったのは、そんな日を何日も繰り返した後だった。