それは、最初の顔合わせから何回目かの会議での事だった。
その日も私は合同会議に出席していて……。
吉田会長の話に、胸がドキリと音を立てた。
「再来月、A代表選出のためのキャンプ第一弾をアルゼンチンで行うことになった。佐々木さんにはまた改めて、色々とお願いをする為に詳しくお話しします」
「はい」
「えぇ……それで、今配布している資料に、候補選手の名前が書かれている。広報は、各チームに連絡。マスコミにはもう少ししたら、こちらから連絡を入れるから。それまで外部には漏らさないように」
「……」
うそ……だ。
手元にある資料を持つ手に力が入り、それがカタカタと小さく震え出す。
速まる鼓動に胸が一気に苦しくなって、それを押さえるように、そこに手を押しあてた。
【候補選手一覧】
私はその中に――……
“FW 宮崎 航太(横浜)”
彼の名前を見つけたんだ。

