きせき


ずっと、ずっと。

ずーーっと耐え続けていた。

泣いてしまうと、あの時の自分の行動が無駄なものになってしまう気がして、ずっと耐えていた。

“私と航太が別れたことは、航太にとってプラスになったんだ”

そう自分に言い聞かせながら、毎日毎日過ごしてきたのに。

それなのに、この人は……。

こうも簡単に、“あの日”の行動が誤りだったと、そう言ったんだ。

航太の傍で、航太を見続けていたこの人に、そんな風に言われてしまったら。

私のこの気持ちは、どうしたらいいんだろうか……。

考えれば考えるほど涙は止まらなくなって、もう言葉を発することさえできなくなっていた。

「美青ちゃん……、本当にごめん」

宮崎さんの震える声が聞こえたけど、もう頭は真っ白で。

――だけど。

「美青!!」

聞こえるはずのないその声に、ハッとして視線を上げた。

「あけ……ちゃん?」

涙で霞む視線の先に、あけちゃんが立っていて、私の元に駆け寄ってくる。

そして私のいるテーブルまでたどり着くと、正面にいるその人を見て……驚きの表情が、怒りに歪んだ。

「あんた……っ!! 今度は一体なに!? 今度は美青に何させるつもり!?」

「……」

視界に映る宮崎さんは何も言わずに、あけちゃんを見つめたまま。

「今度は調子の悪い航太君とよりを戻させて、元気にしろとでも言うわけ!?」

「……っ」

何かを口にしようとした宮崎さんのことなんてお構いなしに、あけちゃんは矢継ぎ早に言葉を続ける。