きせき


アメリカに渡ってからの私は、日本にいた時からは想像できないくらい、仕事ばかりしていた。

土日にもオフィスに行き、できるだけ仕事をしていた。

だって、家にいると、どうしても航太のことを思い出してしまうから。

正直なところ、一人になるのが怖いんだ。

もちろん、正樹と連絡なんて取っていない。

連絡先さえ知らないし、連絡がきたというのも大嘘で……。

今、唯一よかったと思えるのは、仕事が楽しいこと。

それから、ここでもいい仕事仲間に恵まれたこと。

でも私は……笑わなくなった。

――違う。

“笑えなくなった”が正しいかな?

心の底から笑えることなんかなくて、今のところ、これからも笑える気はしない。

こんな弱い自分が嫌いになってしまいそうで、毎日それを誤魔化すように、やっぱり仕事に逃げ込んでいて。

――あけちゃんから一通のメッセージが届いたのは、そんな時だった。