きせき


「……え?」

ドクンと音を立てた心臓は、やっぱりすごく正直で……。

小さく上げた声が、わずかに掠れる。

――航太にしている隠し事は、二つ。

仕事の研修のことと、

この前の試合の時のこと。

「……」

航太に知られてる?
それって、仕事のこと?

それとも――……。

動揺を覚られないようにと思うのに、息が詰まってしまって、唾をゴクリと呑み込んだ。

「仕事、大変?」
「え?」

「ん? 仕事。最近忙しそうだし」
「……ん。ちょっとね~」

航太が気にしていたのは、私の仕事のこと。

それにどこかホッとした私は……

「なー、美青?」
「うん?」
「仕事のこととか、俺よくわかんねーけどさ。美青が悩んでることがあるなら、ちゃんと話して欲しいんだけど」
「……」

そう言って私をギュッと抱きしめる航太に、ほんの少しだけ泣きたくなった。