「自分と航太クン、似合ってると思ってます?」
「“似合ってる”っていうのは、どういう意味?」
人を小馬鹿にするような口調に、若干嫌な気持ちにはなるものの、残念ながら、私は子供じゃないから……。
「あなたと航太クンじゃ、容姿もなにも釣り合わないと思うんだけど」
“ねー!”なんて言い合って、クスクスと笑う彼女たちを、まともに相手にするわけにもいかないの。
「ねー、聞いてます? カノジョサン」
「……他人から見て、私と航太が似合ってるかどうかはわからないけど」
「は?」
「でも、航太がこういうことをすごく嫌う人だっていうのは、誰よりもわかってる」
「……っ」
目を真っ直ぐ見つめながら、静かにそう言うと、周りからも今までのバカにしたような微笑みが消えて、急に静まりかえる。
「……バッカじゃない!?」
カッと顔を赤くした女の子は、
「私たち以外でだって、知ってる人いっぱいいるんだから。……アンタ、マジで気を付けた方がいいよ」
精一杯の作り笑いでそう言うと、“もう行こっ!!”と、見事な捨て台詞を吐いて、外に出て行った。
「“気を付けた方がいいよ”……か」
怖くないと言ったらウソになる。
でも私は、こんなことで負けていられない。

