「……」 おーい、お兄さーん? 大丈夫ですかぁー……? さっきまでのちょっと気取った感じが全くなくなり、ヒーヒーと腹を抱えて爆笑しているその人に、私は思わず眉根を寄せる。 何よ!? 何なのよ!? 全くついていけない私をよそに、スーツの男はひとしきり笑い終えると、今更感満載の咳払いをひとつして。 「失礼しました」 そう謝罪の言葉を口にすると、 「試合が終わってしまいます。急ぎましょう」 何の説明もしないまま、その歩く速度を速めて再び歩き出したんだ。