きせき


学生と社会人の時間の流れ方の違いに多少戸惑いながらも、いい同僚、仕事ぶりを認めてくれる上司に恵まれて、私の毎日は充実していた。

航太は、相変わらずサッカー漬けの生活をしていて……ますます有名になった。

頑張りが認められて、航太は17歳にしてA代表の候補に挙がっていたんだ。

航太が出場する試合には、たくさんのサポーターと報道陣、チームのスカウトが集まった。

サッカーをしている時の彼を見ていると、本当は……ほんの少しだけ、遠い人のように思える時もあった。

だけど航太は、週に一度、必ずあのマンションで私と一緒に過ごす時間を取ってくれて、何も言わずにその不安を拭い去ってくれていたんだ。

社会人になってからも、未だに仲の良いあけちゃんと一緒に、航太の試合はほとんど観に行っていた。

これからもきっとそれは続いていくし、変わらないものだと思っていた。