きせき


若干の息切れは否めないけど、私だって勝とうと思えば勝てるんだから!!

そう思ったのも束の間……。

「きゃっ!!」

いきなりニュッと伸びてきた手に腕を掴まれ、毛布の中に引きずり込まれる。

「ちょっと!! やめてよ!! も~!!」

バタバタと暴れる私の腕を、その大きな手で易々と掴んで、毛布の中でくるりと器用に回転し、いつのまにか上に覆いかぶさった航太は、

「立場逆転!」

ありえないほど爽やかに、にっこりと笑った……。

そして、“ん~……”と、渋い顔をして唸ったあと、

「困ったことが起きました」
「え?」

「美青が悪い」
「は?」

「もう一回……しよっか?」

私を見てちょっと恥ずかしそうに笑って、そう言ったんだ。