きせき

「ねぇ、航太ー?」
「んー?」
「じゃー、航太はひとり暮らしなの?」
「まぁ、そうだな。時々兄貴が来たりもするけど、基本はひとりだな」

「じゃー、ゴハンは?」
「メシは適当。それなりに栄養には気を付けてるけど、定食屋に行って食ったり、昼は学食あるしな」
「じゃーさ、」
「ん?」

こんなこと言ったら、図々しいかな?

でも……。

「今日、ゴハン作っていい?」
「……」

私の提案に目を見開いて、思いっきり固まった航太は……

「あ、あのっ!! 別に嫌ならいいの!」

「いや……美青、」
「え?」

「料理、できるの?」

やっぱり図々しかったかと慌てる私に、恐る恐る、そんな失礼な質問をぶつけてきた。

「はぁっ!? 失礼すぎ!! 私だってお料理くらいできるし!!」
「えぇー?」

疑わしいと言わんばかりな表情のまま、笑った航太は、

「冗談、冗談」

と言って、また私の頭をポンポンと叩いて。

「肉じゃが食いたい」

なぜだかはわからないけど、すごく嬉しそうに笑った。

「肉じゃが……」
「ダメ?」

「いや、なんか……ありがちな」

「じゃー、コムタンクッパと――……」
「肉じゃがで!!」

「くくくっ!」