きせき


「東ゲートのA-1……。それにしてもおっきいなぁ」

家の近くではあるけれど、初めて来たスタジアム。

近くで見ると、その大きさに驚いた。

「てゆーか、宮崎航太は何者? 名前を出しただけで、タダで入口通してもらえるなんて、なんかVIP気分」

独り言を呟きながら、気づけば昨日の宮崎航太の様子を頭の中に思い浮かべていた。

暗くて顔はあまり見えなかったけど、背がすごい高かった。

胸板なんかも厚くて。

――何者……?

「コーチかなんか、やってんのかな?」

そんなことを思った瞬間、

「……な、なに?」

スタジアムの中から、一際大きい――まるで怒号のような歓声が聞こえて、肩がビクッと大袈裟なほどに震えた。