きせき


「あ~、疲れたね! あんだけガッツリ試合の応援した後の買い物は、結構腰にくる!!」
「腰って……。あけちゃん何歳よ~」

下着屋さんでの買い物を終え、腰をさすりながら笑うあけちゃんの提案でカフェに入って、大好きなキャラメル・マキアートを一口。

その程よい甘さにホッとしながら、小さく息を吐き出した。

女の子同士って、こうやって何もせずに、一緒にまったりできるからいいんだよねー。

「そういえばさ、この前シンちゃんがねー……」
「うんうん」

「その時、シンちゃんがねー……」
「へぇー」

基本的に、喋っているのはあけちゃんだけど。
あけちゃんの話は面白いから、全然苦痛じゃないんだけどね。

シンちゃんの面白話がしばらく続いた頃――……

「……あ、」

手元に置いていた、スマホが鳴った。

【航太】

そう表示された液晶を見て、電話に出るように促したあけちゃん。

「もしもしー? 航太ー、終わった?」
『おー……お待たせ。今どこにいる?』
「今駅ビルであけちゃんとお茶してた!」
『そっか。俺も今駅まで来たから、そっち行くわ』

少しだけ掠れた航太の声に、さっきの試合中の航太を思い出して、ちょっとドキッとした。

試合の後の航太は、いつもこんな感じなんだ。

いっぱい声を出して、いっぱい動き回って……。

うん、やっぱりカッコイイ。