“ピッピッピーーー!!”
試合の終わりを告げる、レフェリーの笛の音が鳴り響く中、スタジアム内には、今日も“宮崎コール”が沸き起こり、しばらくおさまりそうもない。
「相変わらずスゴイねー!! 耳痛いー」
「ホントだね……」
私は、本当にすごい人に恋をしてしまったんだ。
試合の度に、そう実感する。
選手たちはピッチの周りを歩きながら、観客席に向かって拍手を贈っていて、その中にいる航太の姿に頬が緩む。
そのまま、ひとしきり観客席を周り終え、引き上げていく選手達。
その後ろの方を歩いていた航太と……目が合った。
「……え?」
驚く私の目の前で、航太が少し観客席に近づいて来て。
その瞬間、
“きゃーーーー!!!!”
“宮崎くぅーーーん!!”
“航太ぁーーーー!!”
沸き上がる黄色い歓声。
でも航太はそんなのも気にも留めずに、私を見上げ、
「美青ー!」
大きな声で、私の名前を呼んだ。
「えっ!?」
「約束、守ったからなーー!!」
「……っ」
その大きな声と一緒に、いたずらっ子のような笑顔を私に向けると、そのまま軽く手を上げてピッチを後にしたんだ。

