航太が言っていた3連戦というのは、毎週末3つの国のユースが集まって、3週間にわたってリーグ戦を行う……というものらしい。
いつも通り、サポーターの熱気で包まれたスタジアムの中。
今日も、多分お兄さんが用意してくれたのであろうゴール裏の席で、私は手を強く握りながら試合を観戦して、
その視線の先にあるピッチの上では、航太が、日本の10番を背負って戦う。
「はぁー……」
ブルーのユニフォームに身を包む航太を眺めていると、ついつい溜め息が漏れてしまう。
「美青ー? どした?」
「あ……ごめん!! 何でもない」
隣には、今日も一緒に試合を観戦してくれているあけちゃんがいて、盛大な溜め息を吐いた私を心配そうに覗き込んだ。
「何かあった?」
「ううん! 何もないよ~。……何でもないんだけど」
「うん?」
「こうやって、ピッチの上ですっごい歓声浴びながらプレーしてる航太を見ると、やっぱりすごい人なんだなぁーって思っちゃって」
「何をいまさら」
呆れたように少し笑うあけちゃんから、私はまた視線をピッチに戻して。
「私、これまでサッカーにちょっと興味あるって程度だったからさぁ」
「だよねー。でも、それがかえって良かったんじゃない?」
「え? なんで?」
「……あれ、見てみ」
あけちゃんが指をさす先には、いかにもミーハー全開な女の子の集団。

