きせき


「私のこと……信じられない?」

そう言って、航太をじーっと見つめると、彼にしては珍しく、低ーいテンションでポツポツと話し始めたんだ。

「この前、遠征に行く前に話した時、」
「うん?」
「美青に学祭の話聞いてさ」
「……うん」

「“あけちゃんの彼氏の友達と”って言ってたから、“あー、男もいるんだなー”と思って」
「……」
「くだらないヤキモチ妬いた。で、さっきの状況見たから……」
「……」

「しかもあのヤロー、“美青ちゃん”だの“高校生”だの言いやがってよー……」
「ぷっ!!」

いじけた子供のように話す航太の様子に、思わず噴き出してしまった。

だって、こんな航太初めて見たんだもん。

「あははははっ!!」
「笑うなよ!!」
「だって……あはははっ!! 航太、顔真っ赤!!」

今まで見たことがない航太の様子に、笑いがこみ上げる。