きせき


「ごめん、ちょっとおトイレ行ってくる!」

買い物を終え、そろそろ帰ろうかという時に、あけちゃんがおトイレに行きたいと言い出して……。

「じゃー俺も~」

シンちゃんと二人、仲良くトイレに向かう。

相変わらず仲の良い二人の後ろ姿を眺めていると、隣の仲野君がクスクスと笑っていることに気が付いた。

「どうしたの?」
「いや、あの二人って喧嘩することあんのかな?」

仲野君はシンちゃんの友達だけど、私はほとんど話したことがなかったから、そうやって話しかけてきてくれたことにちょっと安心した。

「どうなんだろうねぇ~。シンちゃんはあけちゃんにゾッコンだからねぇ」
「なぁ~。あいつ俺達の前だと亭主関白ぶってるけど、実はあけちゃんにすげー甘いよなぁ~」
「ホントにねー。ちゃんとあけちゃんの躾《しつけ》してもらいたいもんだよ!!」

そんな他愛もない話をしながら、笑い合っていた。