きせき


あとは――……

「悪いっ! 待たせたっ!!」
「バウバウー!!」
「お~バウ! 今日もでけーな!! でもって、美青は今日もちっちぇーな!」
「なにぃっ!?」
「あははっ! 冗談!」

航太の練習が終わってから、バウの散歩を一緒にするようになった。

あの河原まで行くからって言ったのに、航太は「危ねーし」と言って、家のすぐ近くの公園まで迎えに来てくれるんだ。

「今日もお疲れ様!」
「おー、疲れた疲れた。今日も鬼コーチに、こってり絞られたよ……」

相当なゲンナリ顔をした航太だけど、

「でも、しゃーない。まだまだやらなきゃいけないことは腐るほどある」

そう言って、私の頭にポンっと手を置く。

「……偉いね」
「別にフツー」

目標がきちんとある人っていうのは、大人っぽくなるものなのかな?

彼の大人びた表情には、いつもドキリとさせられる。