「だいたい、どこで逢ったのよ!! アレ、高校生でしょ!?」
「う~ん。そうなんだよねぇ……。ちょっと、色々あって――……」
目の前で身を乗り出すあけちゃんに、私は宮崎航太と出逢ってから、今までの経緯を手短に説明した。
「……ふぅ~ん」
すると、何やらご機嫌斜めになってしまった、あけちゃん。
「な、なに?」
「ずるいっ!!」
「はぁ!?」
「美青ばっかりずるい!!」
「何それ!! “ばっかり”って、あけちゃんだって彼氏いるじゃん!!」
「そうだけどー、そうだけどー!! なんかずるいぃぃー!!」
悔しそうに両手に拳を握って、ワケのわからないことを言うあけちゃんは、
「大体、正樹君の時だって――」
そう口にして、ハッとしたように小さく“ごめん”と呟いた。
「謝らないでよー」
「……でも、」
「もう大丈夫!」
「……」
オズオズと私を見上げるあけちゃんは何だか可愛くて、笑いが漏れてしまう。
「私ね、ちょっと前まで色んな意味で、正樹のことを引きずってたの」
「……うん」
正樹と別れた時、どこから漏れたのか……
私が正樹をこっぴどくフッたという噂が流れた。
正樹は明るくて、気さくで、みんなに好かれていたから。
だから私は、一部の人たちから嫌がらせを受けたんだ。
それから、私は食事が上手く取れなくなって、どんどん体重が落ちてしまって。
あけちゃんは、そんな私に、
“美味しいケーキ屋さん見つけたの!!”
“駅前のパスタ屋さんに行ってみたい!!”
と、さり気なく声をかけてくれて、ずっと私の傍にいてくれたんだ。
きっと、その時のことを思い出したんだと思う。
私が正樹と別れた時の様子を知っているあけちゃんは、すごく心配そうに私の顔を覗き込んだ。

