きせき


「美青サン、ありがと」
「……」
「美青サンの気持ち、すっげー嬉しいし、本当はめっっっっっちゃくちゃキスしたいけど」

そこまで言うと、また私の髪をゆっくりと撫でて……。

「今ここで、美青サンに甘えたら、俺はここで立ち止まっちゃうかもしれない」
「……え?」

「だから、もうちょっと待ってて。どんな相手にも負けないくらい強くなって、どんな時でも、美青サンとの約束守れるようになるから」
「……」

「だから、もう少し待っててな」

私の瞳をしっかりと見据えた宮崎航太は、自信ありげに微笑んだ。

だけど何故か天を仰ぎ、

「ん~……」

と、唸り声を上げたあと、

「これで我慢!!」

まるで、自分に言い聞かせるようにそう言って、

私のおでこに――……
そっと、キスを落とした。


――こうして私たちの時間は、動き出したんだ。