“俺と美青サンだし”
そう言って笑った宮崎航太は、私の肩に手を乗せ、ゆっくり自分の胸から私を離し、優しい瞳を私に向けた後、そっと前髪に触れ、髪を撫でた。
そのままゆっくりと瞳を伏せて、私の顔に近付く――……。
「……」
キスされる……。
そう思って、私もゆっくり目を閉じた。
「……」
――それなのに。
あ……れ?
ゆっくりと目を開けると、そこには難しい顔をして、上を向く宮崎航太の姿。
「……え?」
「あー、くそー……」
そして悔しそうに小さく呟き、私を離すと頭を抱えた。
「え?」
「もったいないよな!?」
「はっ!?」
「もったいなさすぎる!!」
「な、何が!?」
事態を掴めず、素っ頓狂な声を上げる私に落とされるのは、困ったようなあなたの笑顔で。
「でも、」
そこまで言うと、今度は“情けない”という顔を私に向けたあと、
「約束だから」
人の頭をポンポンと叩きながら、そう言った。

