「お願い、あけちゃんっっ!!」
次の日、私は顔の前で手を合わせ、あけちゃんに全力でお願い事をしていた。
「お願い……します」
「別にそんなにお願いしなくてもいいけどさぁ。とりあえず顔上げてよ。みんなめっちゃ見てるし」
「……来てくれる?」
「日曜日はシンちゃんとデートだったのにー」
シンちゃんというのは、あけちゃんの彼氏で……。
思わず悲しげな顔になり、上目遣いで彼女を見上げる。
「わかったからっ!! 行くから、そんな顔しないでよぉ~」
「ホント!? いいの!?」
「そこまで頼まれたらしょうがない! てかソレ、なかなか取れないチケットなんでしょ?」
探るようなあけちゃんの視線から逃れるように、目を逸らして「みたいだね」と呟く私は、本当に隠し事が苦手なのだ。
「“何も聞かずに付いて来て!!”ってのは怪しすぎるけど、まぁいっか」

