きせき


「……」

一気に捲し立て、言いたいことを息を切らしながら言い切ると、それまで吹き荒れていた風が嘘みたいに止んで、河原がシンと静まり返る。

な、なに!? この沈黙!!

突然何も言わなくなった宮崎航太に、不安なのか恐怖なのか――よくわからない気持ちでいっぱいになった私は、恐る恐る視線を上げてその様子を窺う。

――と。

「あーもーっ!!」

彼は頭をガシガシ掻いた後、不機嫌そうな顔で、不貞腐れるように私に言い放った。

「十秒」
「じゅう、秒?」

「十秒だけ、さっきの訂正する時間やる」

呆気に取られる私に向かって、ポツリと呟く。

また少しだけ風が吹いて――

「訂正しないなら、俺本気にするよ?」

宮崎航太はそう言うと、さっきまでのふざけていた表情をスッと変え、真っ直ぐ私の瞳を見据えた。

彼のその表情に、ゴクリと唾を呑む音が自分の喉元から聞こえる。

心臓はさっきよりも大きな音を立てているのに、頭の中は妙に落ち着いていて……。

「訂正なんてしない」

「……」

「する必要、ないもん」

彼の目を見つめたままの私は、そんな言葉を口にした。