――……
―――……


『ワァァーーーッ!!』


たくさんの人々が行き交う駅前の雑踏の中、懐かしく耳に響くその歓声に思わず足を止めた。


その歓声に、私の視界に映る休日を楽しむ家族連れが、高校生が。
さっきまでしきりに腕時計を気にしていた休日出勤のサラリーマンでさえも、振り返ってその視線を上げる。


――見ちゃダメだ。


そう思う心とは裏腹に……。

立ち止まったままの私は、まるで周りのそれに促されるように、ゆっくりとその大きなスクリーンを見上げた。