嘘偽りの愛しい体温



この、薄紫色のスカーフは仕事で首に巻いているスカーフ…?



空いている手で首元を撫でるとスカーフでは無く直接肌に触れる



もしかして…落とし物を拾ってくれた…とか?




「…痴漢扱いか」




その男性は私が落ち着いた事を悟ったのか、口元から手を離した



スカーフを受け取り男性へと視線を流し瞬時に頭を下げ謝罪する私




「ご、ごめんなさい!」


「警戒するぐらいなら、もっと明るく人通りの多い道を選べ」




男性はそう言い残し去って行こうとした為、私は咄嗟に引き止めた。