「バレーをやめることを考えなさい。」

9月の始め。
書道部の顧問からこんなことを言われた。
通称がんじい。がんこじじいの略。
50代のじいさんで書道一本に人生を捧げてきたような人。部活でいつも自分がどれだけ偉いかとか、書道の素晴らしさについて語っている。
あたしはホントに偉い人って自分のすごさを自慢げに語ったりしないと思うから、がんじいはそんなに偉くないんだろうなあと思っている。



あたしは、なんでやねん!って心の中でつっこむ。

がんじいは、あたしがいろいろなことに手を出しすぎて、その1つ1つに集中できていないという。

だけど、あたしは書道部の中で一番入賞した回数が多いし、この前の展覧会でも金賞だった。
先月のピアノコンクールも銀賞をとった。
テストの順位だって悪くなかった。

あたしにはがんじいの言ってることがわからない。

つか、書道しかできないあんたにあたしの何がわかんのよ!って思う。