「……勝つもん………」


一口、朝ご飯の目玉焼きを口に運んだ。


ここは私とヒャイヌが人間界で住む用に用意された、マンションの一室。


私の人間界の学校から徒歩20分の所にあって、外も中も案外新しいの。


半人前悪魔は修業中、料理・洗濯・掃除等の家事は全部自分でやらなきゃいけない。


だけど生憎私は料理が苦手で………“同居人”が今食べてる朝ご飯を作ってくれたんだ。


「しっかし天使にも、変わったヤツがいるんだねーーー」


サッパリしたショートヘアーを櫛でとかしながらリビングに来たこの子が、その“同居人”だ。