純情☆デビル

周りの天使にはしょっちゅう、“本当に天使か?”と言われ続けて来た。


愛想が無くって笑わないオレみたいな天使、いなかったからな。


それでも全く構わなかったのに………


天使のオレよりお人好しらしい悪魔・豊平は、まだオレに怒りの眼差しを向けている。


“人に優しくしたら!?”なんて、悪魔が天使に言うセリフか?


呆れながら、ゆっくりと豊平の手を離した。


「オレ、この性格改める気なんか無いから。正信に対してもこのまま行くし」


心配そうな顔のメルエフに合図して、今度こそ出て行こうとした。


「勝負しよう!」