純情☆デビル

カバンを背負い、扉に直行しようとしたオレだったが………


「待、待ってよ!!話まだ終わってないっ!!」


豊平に腕を掴まれ、足止めされてしまった。


何なんだよ……


ポリポリ顔を掻きながら、豊平を振り返る。


「オレは話なんて無いんだけど、豊平」


「関波君が無くっても、私はあるの!!関波君天使なら、もう少し人に優しくしたらどう!?」


オレの腕を掴んでる手に力を込めて、豊平が訴えた。


“優しく”………ねぇ。


オレは小さい頃からこういう性格だった。


他人と一定の距離を保ち、集団行動は好まない。