純情☆デビル

『何だよ』


『1人で……弁当食べてたのか?』


『――――…悪いかよ』


オレが多少睨んだからか、正信は焦った様に笑った。


『イ、イヤ……悪くないよ。そうだな………自由に食べたいよな―――』


それだけ言って自分の机に戻って行った正信に、オレは何も言わなかった。


その時チクチクした視線を受けた気がしたが、アレは豊平だったのか。


今傍で赤くなってる豊平を、繁々と眺めてみた。


コイツ、正信がオレに怒らなかったから、代わりに怒ってるのかよ。


頼まれたワケでも無いのに。


「バカらしい。帰るわ」