純情☆デビル

後退りして、早耶から離れる。


「………頑張れよ、あきらめないで。早耶らしくねぇ」


目をあわせにくく、ちょっと目線を外して言った。


雫…粋羅君……オレだけフラれちゃった。


オレは君等の方がうらやましいよ。


失恋したショックでテンションだだ下がりで帰ろうとした。


………が、早耶に制服の裾を掴まれ身動きが止まる。


「どうして分かってくれないの……?」


早……耶?


「私が誰の事を好きだと思ってんの!?」


今にも泣きそうな顔で叫ばれ、オレはパニックに陥った。


だ、誰って…オレの方が知りてぇよ!