純情☆デビル

体中を小さく震わせてる牧之原さんが下を向く。


顔はよく見えないけど、悲しそうに思えた。


多分牧之原さんは、豪華な食事もキレイなドレスも、何もいらなかった。


ただ……御両親に傍にいて貰いたかっただけなのに――――…


「分かってたわ。仕事なんだから仕方ないって。でもメイドや執事に囲まれてのパーティーなんて!」


小学生の時は一緒だったから、余計に辛かったんだろうな………


「雫……アナタはずっと、私の傍にいてくれると思ってた………」


遂に牧之原さんの目が、大粒の涙で溢れる。


誰も何も言わなかった。