純情☆デビル

さっきから私の目には、黒いアスファルトしか映っていない。


低空飛行のテンションで俯いて家に帰ってるんだから、当たり前か………


もうすぐマンションに着くから気持ち切り替えないと、新菜にバレちゃう……


「しっかりしろ自分!」


ホッペを両手でパシンと叩き、足の速度を速めた。


今日は私の好きなオムライスだって新菜言ってたし、早く帰ろう。


そんな事を考えながら、マンションに続く道の最後の角を曲がった。


………!?


目的地のマンションの前に女の子が1人立っていたのに気づき、その場に立ち止まってしまった。