「べ、別に………何もされて無いよ。ま、牧之原さんと私に繋がりなんて……殆ど無いじゃない………」


「――――豊平、オレの目見て答えろ」


膝を折り、豊平と目を合わせ様とした。


ところが―――…


「ホントに何も無いってば……!!」


さっきオレが粋羅にしたみたいに、豊平はオレの手を振り払った。


オレの方は決して見ずに、話し続ける。


「私は…牧之原さんに何も言われたりしてない……何も無いから――――!」


豊平は全速力で走り去って行き、オレと粋羅だけが道端に取り残された。


「…………遅かったか」