純情☆デビル

面倒なヤツに絡まれて(?)オレはほとほと参っていた。


……まあ、いいか。


「あ~~~~、よろしく、猪…俣?」


最後は疑問系になりながらも、猪俣と握手を交わしたオレ。


クラスメイトが“お~~~”とざわついて、顔が少し赤くなってしまった。


「関波君、“正信”でいいって!!」


「…………ハイハイ」


「オレも“雫”って呼んでいいかな?」


オレの著しく低いテンションとは真っ反対の明るさで構って来る猪俣に、ため息が出た。


多分呼び捨て断っても、オレが許可するまでつきまとうな、コイツだったら…………