純情☆デビル

「亜遊……大丈夫?」


「お菓子食べるか?」


「……ううん、いい。早耶、正信、私新菜の事待ってようと思ってたんだけど、先に帰るね」


そう言って豊平は、苦しそうな顔で玄関に足早に歩いて行った。


人間2人が、ジーーッと射ぬく様な視線をオレに向けていた。


…………


しかめっ面で寺辺と正信を見つめ返す。


「――――送ってけって?」


寸分の狂いも無いタイミングで頷かれた。


さすが幼稚園からの幼なじみ………息ピッタリだな。


面倒だけど……しゃあねぇ。


「分かったよ。オレ豊平送るから、じゃあな」