「…………関波 雫です。よろしく」


オレは必要な事だけをさっさと言い切った。


長ったらしい挨拶なんて、やってられるかよ。


素っ気無く言ったのに反感を買ったのか、数名の男子生徒が訝しげに顔を見合わせていた。


だけど女子生徒は顔を赤くしてるヤツがチラホラ………なんでだ?


ふと隣からも視線を感じて、豊平の方を見る。


オレが自分を見ると、豊平も瞬時に赤くなって俯いた。


俯いたのは、さっきも見られて睨んだからだな、きっと………


「2人共自己紹介ありがとう。豊平さんの席はあっちで、関波君はここだよ」