純情☆デビル

ジンワリ流れる嫌な汗を拭い、ヒャイヌに今の質問の答えを目線だけで促す。


「彼………よく分からないけれど、何か私達が近寄っちゃいけない気配がするのよ」


重く暗い声で答えたヒャイヌ。


気配……?


私はソレを聞いて、再び関波君を見ようと目を動かした。


「………何?」


ヤバ!!


関波君と目が合っちゃって、睨まれちゃったよ……!!


「ご、ごめん。何でもない…」


後味悪く、小さくなりながら謝る。


関波君は私を無言で一瞥すると、前を向き直した。


確かに私も近寄りがたいオーラを彼に感じるけれど………