「あの…離して下さい……」


「そんなつれない事言わないでよーーー」


「オレ達がおごってあげるから!!」


涙目の豊平から一向に離れる気がしないナンパ5人組。


………助けるべきか?


イヤ…オレはアイツとは仲悪いし……勝負してる間柄だし。


別にオレに助けなきゃいけない理由なんて………無い。


そう考えて、読書でもしようとしたが――――…


「イ…ヤ……」


豊平の助けを求める震え声がして、オレはおもむろに立ち上がった。


オレのキャラじゃないのに………


豊平、お前はオレのペースを乱す達人だ!!