大切なキミへ。 短編集☆






「おねーさん」


「えっ?」


気が付けば、目の前に
サンタが、立っていた。

でも、サンタにしては
長身だし、声も若いし、
なによりスマートだ。



「おひとりですか?」


「えっ…と、はい」


「…では、行きましょう」




腕をそっとつかまれた。

ずんずんサンタは
中心街に歩き出す。



〝ちょっと、待って!〟



と思いながらも
その手を振り払えなかったのは
きっと大好きだった
元彼に似ていたからだ。